こんにちは。ゆきかわです。
10日ほど前に「ほろよい<冷やしパイン>」を飲みました。
そして僕はこう思いました。
「ほろよい<冷やしパイン>はパイン缶詰の残液(以下、パイン缶残液)を少し穏やかにしたものにアルコールを加えたような味だ」と。
果たしてそれは本当なのでしょうか。
気になって仕方ないので、実験してみました。
目的・方法・結果・考察・感想を記しています。
目的
「パイン缶残液にアルコールを添加したもの」と「ほろよい<冷やしパイン>」を比較し、違いを確認する。
方法
材料・道具
コップ(275mL容)
コップの形によって匂いや味が変わると言われています。なので今回は条件をそろえるために、プラコップをいくつか買ってきました。
マドラー
液ができるだけ均一になるように、マドラーを使います。サントリーのウイスキー工場「山崎」で買ってきた樽材製のマドラーです。いい味出してます。
計量スプーン
液を計量するためには計量スプーンが必要ですね。2.5 mL、5 mL、15 mLをはかり取ることができます。
パイン缶詰
パイン缶残液を得るために、パイン缶詰を買ってきました。SUNYOの「厚切りパイン ひとくちカット」。100円(税別)。名称が「パインアップル・シラップづけ(ヘビー)」となっています。甘そう。
アルコール
素材の味をそのまま楽しむためのアルコールとしてはウォッカが最も適しています。今回はサントリーのアイスウォッカ(37%)を使います。500 mLで750円(税別)です。
ほろよい<冷やしパイン>
前回「僕はもう買わない」と言いましたが、比較するためにはやはり必要です。サントリーのほろよい<冷やしパイン>。110円(税別) 。
手順
アルコール度数は体積%
「パイン缶残液にアルコールを添加したもの」と「ほろよい<冷やしパイン>」を比較するということなので、この言葉通りのものを作るとすると、添加するアルコール量も「適当」でもいいでしょう。
しかしなるべく条件はそろえて比較したいので、今回はほろよい<冷やしパイン>に合わせてアルコール度数3%とすることにします。
ちなみに暮らしの中でXX%という表記をよく見かけますが、厳密には体積(vol)%や重量(wt)%などを区別しなければなりません。
ネットで検索したところ、 まきしさんのブログにて「アルコール度数は体積%」と記してありましたので、今回は重量をはかるのではなく、計量スプーンで体積をはかって使用します。
分量の計算
パイン缶残液にアルコールを添加します。今回はアルコール37%のウォッカを用います。
できるだけ少量作りたいので、ウォッカの使用量を2.5 mLとして、それを基準にパイン缶残液の量を決めます。
ウォッカ2.5 mLに含まれるアルコールの量は、
2.5 mL × 0.37 = 0.925 mL
ウォッカ2.5 mLとした時に、アルコール3%にするために必要な非アルコール量は、
アルコール:非アルコール = 0.925:x = 3:97
x = 29.908 mL
ここで、ウォッカ2.5 mLに含まれる非アルコール量は
2.5 mL - 0.925 mL = 1.575 mL
よって、必要なパイン缶残液の量は、
29.908 mL - 1.575 mL = 28.333 mL
実際にはうちにメスシリンダーやピペットがないのでここまで細かくは計量できません。
よって今回は、スプーンで量れる、28.333 mLにもっとも近い量として、15 mL + 5 mL × 2 + 2.5 mL = 27.5 mLのパイン缶残液を使います。
ちなみにこの時のアルコールは、
アルコール量 /(ウォッカ+パイン缶残液)×100
= 0.925 mL / (2.5 mL + 27.5 mL) ×100
≒ 3.08%
となります。
ほろよいの3%とはわずかにずれていますが、ご容赦ください。
混合
パイン缶詰を開けます。
ここからパインを取り除いて、計量スプーンでパイン缶残液27.5 mLを計量します。
そこにウォッカを2.5 mL添加し、マドラーでよく混ぜまぜると完成です。
ちなみにほろよい<冷やしパイン>は缶を開けてコップに注ぐだけでOKです。
結果・考察・感想
パイン缶残液+ウォッカ
色:薄いレモン色。さわやかそうな見ためです。
香り:甘い匂いがします。シロップの匂いでしょうか。
味:パインの味がしますが、めちゃくちゃ甘ったるいです。さすが「シロップ(ヘビー)」と書かれているだけはある。口の中に甘ったるい後味が残ります。
ほろよい<冷やしパイン>
色:こちらも薄いレモン色。さわやかな見ため。「パイン缶残液+ウォッカ」とほとんど同じです。
香り:ほんのりパインの香りがします。
味:前回は「さわやかだけど水っぽい」という印象を受けましたが、今回は「パイン缶残液+ウォッカ」を飲んだあとだったからか、「その水っぽさも心地よい」と感じました。もちろんパインの味がします。さわやかです。炭酸のかすかな刺激も心地よい。そして比べてみてはっきりしましたが、「パイン缶残液+ウォッカ」とは全く別の飲み物ですね。
パイン缶残液っぽい、というのは、幼いころのパイン缶残液の記憶をもとにした感想だったのですが、今回の一件で、人間の記憶はアテにならないということを実感しました。反省です。
毎回、同時比較による飲み比べをするのはいろんな意味で大変で難しい面がありますが、「ここぞ」というときはやっぱり同時比較をしたほうがよさそうですね。特に昔飲んだものとの比較をするときは、同時比較が良いでしょう。
まとめ
- 「パイン缶残液+ウォッカ」 ≠ 「ほろよい<冷やしパイン>」
- 「パイン缶残液+ウォッカ」は甘ったるい味わい。
- 「ほろよい<冷やしパイン>」はさわやかな味わい
- ここぞというときは同時比較で飲み比べをすべき
最後まで読んでくださってありがとうございました!